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炎の蜃気楼20 十字架を抱いて眠れ 感想

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「いやー、ぶっちゃけ寸止めで最後まで行くと思っとったわー」

…当時のミラ友の言葉です(中学生)

 

いや、ふざけてスミマセン。

この「十字架を抱いて眠れ」は大事な大事な巻でございます。20巻だけ読み返すことは時々あったんですけど、わだつみからの黄泉からの火輪からの十字架はよりいっそう尊かったです。

まぁでも、はやる気持ちを抑えつついつもの様式で読み返しレビュー。

 

表紙

 

左目赤い高耶さん。

確か帯が「霧に囲まれた牢獄 ふたつの埋火」でしたっけ。

好きな表紙です。

 

あらすじ

 四か月も音信不通の兄・高耶を気づかい、携帯電話をプレゼントしようとする美弥。そんな時、突然高耶が松本の街に帰ってきた! しかし、高耶は美弥を抱きしめると、幻のように消えてしまうのだった…。一方、霧に覆われた人知れぬ山荘では、直江が重症を負った高耶の介護を続けていた。鬼八の最期の怨念は高耶の体から消えてはおらず、特に左眼は、見るものを殺す真紅の邪眼と化していたのだ! 

 

感想

印象残ったシーンというと、この巻はなんか、全部全部で。。

 

美弥ちゃんに会いに行ったお兄ちゃんな高耶さんも、

手を伸ばせば距離も縮まるんだよ、って美弥ちゃん景虎様が400年できなかったことをさらっというのも、

高耶さんが直江の名前にたどりつくところも、

あなたが愛しくて死にそうだったから門番を殺して死の国から帰ってきた男も、

オレに証明してくれっていう高耶さんも、

こわいっていってるのに聞こえないふりする直江も、

なんかめっちゃ痛そうなアレも、

左手の聖痕も、

痛くてせつない「おまえを忘れない」も、

 

そらんじられるくらい読んでしまった本です。

 

なんていうか、高耶さんはね。

決定的な自己不信を、自分を愛せない業を、直江を受け入れることで前に進めたのだと思うんですけど、この巻を境に鮮やかに変わったのが直江だなぁと思うわけです。

 

ずっと捨てられなかった自分への執着、自己愛、みたいなものが、最愛の存在とひとつになれたことで本当に救われたんだろうなと。我執から生まれた愛を「自分の存在意義」にまで昇華させられたバージョンアップな巻なんだなと。

直江はちょっとヘンだけどそれも含めていつもかっこいいですが、20巻以降の直江は直江の原始の美しさを放っております・・・そりゃぁ天国とひとつになったんだものね。

 

  

実はわたしBLってジャンルは別に好きではないんです。全然知らない。(萌えは理解できますが)。

ミラージュはBLじゃないと思いますが、ここまで直接的な表現してるにも関わらず、大事に大事に読み、ともに歩んできたのはミラだけですね…

それはとりもなおさず(先生がときどき使う表現だ)人間が描かれているからで、彼らがそこで変化し、常に進み続け、生きているからだと思います。

ひとつの物語の中で、ここまで主人公たちが立場を変え、矛盾の中で葛藤し、答えを出し、変化していく物語って他にあるでしょうか。

 

20巻はある意味とても生々しいのですが、これも心に描かれた聖痕であると思います。

 

 


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